2)作文・小論文の学習法


 

1. 作文の学習法

 

①誤字・脱字や文法的誤りに気をつける。

 

②まず、よく出る題目は

 

ア)学校生活で取り組んだこと

イ)志望理由

ウ)将来の展望

 

この三つなので、あらかじめ答案を書いておくのがよいでしょう。

 

この三つは、つながりを持つのが理想的です。

 

たとえば、

 

将来は、商社に主就職して世界各国と取引をしたいという将来の夢(ウ)を持っていたとします。

 

なぜそう考えるようになったのかのきっかけをきちんと体験をもとに考えておく。

 

そして、そのためにすでに現在までどれくらい努力をしているのか(ア)を述べます。

 

理想論は、誰でも簡単に語れます。ライバルと差をつけるには、すでにもう将来の夢に向かって行動を始めたといかにアピールできるかなのです。

 

そして、その夢の実現のために志望高校なり、志望大学なりで、何を学びたいのか(イ)をきちんと説明するのです。

 

そのとき、他の高校、大学でなく、ここが良いと声を大にして言えるように、志望校については徹底的に調べておきましょう。

 

 

 

推薦入試では、

 

・どれだけ強い思いを持っているのか

 

・すでにどれだけの努力をかさねているのか

 

をアピールする場だということを忘れないでください。

 

 

 

2. 小論文の学習法

 

 

◆知識の収集◆

 

小論文は、題目提示型でも、文章読み取り型でも、図表読み取り型でも、多くの場合現実世界の問題について意見を述べることを求められます。

 

しかし、その問題についてまったく知識がなかったら、よい論文は書けないでしょう。場合によっては、致命的な間違いを述べてしまうかもしれません。

 

そこで、ふだんからよくでる社会問題について知識を収集しておくことをお勧めします。

 

具体的には、読んだ本やインターネットで調べたことなどをメモするノートを作るのです。

 

 

そこに、

 

①何が問題か。

 

②現状はどうなっているか。

 

③解決のための専門家の意見はあるか。

 

をまとめておくのです。

 

 

実は、入試の小論文などでは、だれも思いつかないようなすばらしい意見を述べることは、必ずしも求められていません。

 

①正しい日本語で、

②求められたことにたいする意見を

③根拠を示し筋道立てて説明できているか

 

が問われるのです。

 

 

すでにある専門家の意見とその根拠を知っておき、それを出題された問いに合わせるかたちで解答できれば十分なのです。

 

 

過去問を調べて、よく出る分野の研究をしておきましょう。

 

以下の頻出分野の例を挙げておくので、あわせて知識の収集に努めてください。

 

【国際化】

・外国人の労働問題 ・食糧問題 ・観光立国 など

 

【環境】

・地球温暖化 ・森林減少と砂漠化 ・大気汚染や水質汚染 など 

 

【教育】

・学力低下 ・生涯学習 ・英語教育 など 

 

【情報】 

・インターネット ・マスメディア ・個人情報の保護 など

 

【科学技術】

・原子力発電 ・再生可能エネルギー ・宇宙開発 など

 

【福祉】 

・超高齢社会 ・社会保障制度 ・公的年金制度 など

 

【社会】

・少子化 ・雇用問題 ・防災 ・格差社会 など

 

 

 

 

 

◆書く訓練◆

 

もちろん、じっさいに作文・小論文を書く訓練を重ねておくことは必要です。

 

次のポイントを参考にして、なるべくたくさんの文章を書いてください。

 

 

1. 書き方のポイント

 

①いきなり書き出さず、まず思いつくことをメモする。

 

②メモの中から自分が書けそうなものを選ぶ。

 

③感想・結論(意見)を先に決め、読者が納得する根拠を考える。

 

④身近な体験を入れる。かならずしも本当の体験でなくともよい。

 

⑤内容は明るく前向きなものにする。

 

⑥だいたいの構成を決めてから書き出す。

 

⑦時間配分を決めておく。

 

 

 

 

2. 文章の構成のポイント

 

・いつも同じ文章構成で書く。

 

行き当たりばったりで書くのではなく、きちんと内容の構成を決めてから書きましょう。

 

 

【例】

・二〇〇字 

二段落構成で、意見の段落と具体例や説明の段落とに分ける。

 

・四〇〇~六〇〇字

 三段落構成で、「①問題提起 ②具体例と説明 ③結論」というように分ける。

 

・八〇〇字以上

三段落構成と同じで初めに「問題提起」、最後に「結論」を述べ、あとは真ん中の「具体例と説明」の部分を増やしていけばよい。

 

 

 ※文章構成については、「文章構成を理解する」も参考にしてください。

 

 

 

以上のポイントをおさえて、作文・小論文をたくさん書きましょう。

 

そして、ぜひ、信頼できる指導者の方に添削してもらいましょう。

 

 

 

 

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